タイピングの重要性についての疑問

 ル・クレジオ「調書」のまえがきから、

 こんな風に理論をいくつも積み上げてしまって申し訳ありません。こういう自惚れは、今日いささかはやりすぎているものです。私が訂正したあとにもまだ文中に残っているかもしれない。ぴったりしない表現や誤植についても、同じくあらかじめお詫びしておきます(私は自分で原稿をタイプせねばなりませんでしたし、しかも両手の指一本づつしか使えなかったのです)。

 ル・クレジオですら「両手の指一本づつしか使えなかった」のだ。名前を忘れた別の作家は、タイプは秘書の仕事だとうそぶいていた!!!
 実は私がブラインドタッチできないための言い訳にすぎないのだが。