「ポンピドゥー・センター傑作展」を見る


 東京上野の東京都美術館で「ポンピドゥー・センター傑作展」が開かれている(9月22日まで)。ポンピドゥー・センター所蔵の美術品71点が都美術館に並べられている。ピカソマティスシャガールカンディンスキーデュシャンジャコメッティなど、錚々たる美術家の作品が並んでいる。リストを見る限り素晴らしい。
 さて会場に行ってみると、通常の展示とちょっと違っている。作家の名前が壁の上部に大きく掲載され、その下に作品と作家の写真が並べられている。そんな展示方法なのは、作品が作家ごとに1点だけなのだ。71人の作家の作品71点が並べられている。なんだか、カタログとか索引を見ているような気分だ。71人の作家だから知らない名前も多々ある。こんな作家がいたのかと、それは参考にもなったが、ピカソとかマティスとかジャコメッティとか、有名な作家の作品もたった1点にすぎない。これは欲求不満を感じさせられた。
 ちらしのキャッチフレーズが「20世紀の巨匠たち、ぞくぞく。」とある。まさにそのとおりで、ピカソマティスの作品を目の前にすることができるのだが、肝心の巨匠たちの作品が少なすぎると思う。まあ、フランスへ行かないで、ポンピドゥー・センターの所蔵作品が見られるのだから良しとすべきなのだろう。
 私なんかもらった招待券で入ったのだから、偉そうなことを言うべきではないだろうが。
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「ポンピドゥー・センター傑作展」
2016年6月11日(土)―9月22日(水)
9:30〜17:30(金曜日は20:00まで)月曜日休館
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東京都美術館
東京都台東区上野公園8−36
電話03−5777−8600(ハローダイヤル)
http://www.pompi.jp