男言葉・女言葉

 もう20年くらいになるだろうか。山梨県で幼児誘拐事件があって、女性を名乗る犯人からの脅迫状が届き、それをを分析した言語学者が、犯人は男ですと言った。脅迫状に「〜と踏んだ〜」という表現があったのだ。詳細は忘れたが例えば「多少泥臭いほうが信頼がおけると踏んだ。」のような使い方だ、それは女が使わない言い方だと解説していた。警察が捕まえた犯人はやはり男だった。もう20年まえだから、最近は違うかも知れないが。いずれにせよ、明示的でない男言葉女言葉があるようだ。
 それで友人が話したことを思い出した。彼はネカマに凝っているという。ネカマ=ネットオカマはネット上で男を相手に女の振りをする男のこと。主にチャットでやっているらしいが、ちょっとでも男っぽい言葉を使うと、お前本当は男だろうと言われてしまう、大変なんだ。でも最近はほぼ完璧に女を演じられるようになったと言う。明示的でない女言葉をマスターするのは大変だったろう。