東京中村橋の練馬区立美術館で「8つの意表」展が開かれている(6月20日まで)。美術館のホームページから、
「意表をつく」という言葉があります。
おおむね「相手の予期しないことをする」という意味で用いられますが、「意表」は字義に近く「こころをあらわす」という意味で使われることもあります。
本展ではこれをキーワードに、当館のコレクションから、練馬にゆかりの深いアーティストを含む8名を選びました。近現代美術にユニークなキセキ[軌跡]を残した彼らそれぞれの二重の意味での「意表」を、複数の個展形式でご観覧ください。
明治末年から令和にいたる、激動する日本を生きてきたアーティストたちが、どのようにして自己と社会を見つめ「意表」を行い、時代の中でキセキ[奇跡]を成してきたかを約100点の絵画・版画作品でご紹介します。
練馬区立美術館の所蔵品から展覧会を構成している。そのことはこの美術館が普段からどんな活動をしているかを表していて、素晴らしいことだと思う。8人の作家が取り上げられている。
大沢昌助(1903-1997)
初期は具象を描いていたが、のち抽象に転じる。
古沢岩美(1912-2000)
池袋モンパルナスの作家。古沢はエロチックな絵を描いているが、優れたシュルレアリストだった。
野見山暁治(1920- )
練馬区在住、現在満100歳。しかも現役活躍中。作品は現在も衰えが見えない。人間だろうか?
小野木学(1924-1976)
「風景」をテーマに、モノクロームを基調とした絵画を探求、とある。私にはよく分からない。
草間彌生(1929- )
最近銀座の画廊で見たら30センチくらいのリトグラフがエディション120で700万円の値段が付いていた。ありえない金額だ。中国のコレクターが値を釣り上げているのか?
中村宏(1932- )
20代前半で傑作「砂川五番」とか「基地」などのルポルタージュ絵画を描いている。しかしまもなくシュルレアリスムへ転身し、一つ目の女学生などで人気を呼んだ。あのままルポルタージュ絵画を描いていたら、売れなかったかもしれないが世界でも注目される画家になっていたのではないか。
近藤竜男(1933-2019)
鏑木昌弥(1938- )
神田の画廊アートギャラリー環で何度も個展を見た。幻想的な絵画を描いている。人柄がとても良い。
思えば区立美術館で一番足繫く通ったのがここだった。ついで世田谷、たまに目黒や板橋など。豊島区は計画だけあったが、まだ具体化していない。作品は収集しているようだけど。
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「8つの意表」
2021年4月30日(金)―6月20日(日)
10:00―18:00、月曜休館
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練馬区立美術館
電話03-3577-1821
https://www.neribun.or.jp/museum.html