日本橋高島屋で沢田教一写真展を見る

   


 東京日本橋高島屋の8階ホールで沢田教一写真展「その視線の先に」が開かれている(8月28日まで)。同展のちらしから、

1965年からベトナム戦争で米軍に同行取材し、最前線で激しい戦闘や兵士の表情など数多く写真に収めた写真家、沢田教一(1636−70)。輝かしい実績を残し、「安全への避難」でピュリッツァー賞を獲得しています。沢田の写真に通底するのは、優しい眼差し。疲れ果てた名もなき兵士はうずくまり、家を追われた罪なき市民は荷物を抱え、故郷・青森の貧しい漁民には寒風が吹きすさぶ……、しかし皆、かすかな希望を頼りに強く懸命に日々を生きてきました。その「希望」こそ、沢田が追い続けた被写体だったのではないでしょうか。妻・サタさんをはじめ関係者の証言を紡ぎながら、34歳で殉職した沢田の業績をたどります。



 ちらしに大きく扱われている川の中を泳ぐ2組の母子の写真が、ピュリッツァー賞を獲得した「安全への避難」だ。
 ベトナム戦争の激しかったころを撮っている。負傷したり銃撃をしている米軍兵士の写真や、ベトコンの死骸や捕虜になったベトナム人たち、おびえる女や子供たち。戦後PTSDを患った米軍兵士が大勢いたことをうかがわせる悲惨な戦場の記録写真だ。日本で脳天気な日々を送っていると忘れがちになってしまうつい昨日の世界だ。時々振り返って噛みしめるべき世界なのだ。昨日と書いたが、シリアやイラクなどでは今日ものことなのだから。
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沢田境地展「その視線の先に」
2017年8月16日(水)―8月28日(月)
10:30〜19:00(最終日は17:30まで)
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日本橋高島屋8階ホール
東京都中央区日本橋2−4−1
電話03-3211-4111