東京銀座のコバヤシ画廊で坂本太郎展が開かれている(4月3日まで)。坂本太郎は1970年、埼玉県生まれ、2000年に愛知県立芸術大学大学院修士課程を修了している。都内では2000年に当時早稲田にあったガルリSOL、2001年以降銀座のフタバ画廊や小野画廊、ギャラリーアートポイント、ギャラリー山口などで毎年個展を続けてきた。最近はコバヤシ画廊で発表している。
坂本は木彫作品を発表している。それがとても大きい。今回の作品は重量が800kgあるとのこと。もっともその内108個使っているボルトナットの重量が200kgもあるという。作品の周囲を巡ると表情がガラッと変わる。一見巨大な量の塊の木彫作品に見えながら、表情の豊かさがその第一印象を裏切ってくれる。いつもながら見事な作品だ。
坂本の作品は抽象的な形態に見えながら、現実にある何か具体的なものの記憶を引きずっているのがその成功の秘密ではないのか。毎年コバヤシ画廊で発表しているが、見るのが楽しみな作家なのだ。
※ピンボケの写真を坂本から提供されたものに変更した。
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坂本太郎展-voice-
2021年3月29日(月)-4月3日(土)
11:30-19:00(最終日17:00まで)
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コバヤシ画廊
東京都中央区銀座3-8-12 ヤマトビルB1
電話03-3561-0515
http://www.gallerykobayashi.jp/