東京蒲田の学校法人片柳学園ギャラリー鸛(こうのとり)で「表層の冒険」が開かれている(3月31日まで)。現代日本の優れた抽象絵画の画家44名を集めた企画展だ。印象に残った作品を紹介する。
達和子
石井博康
近藤昌美
湯川雅紀
小鶴幸一
内海信彦
岩本拓郎
笹井祐子
倉橋利明
岡村桂三郎
鶴巻美智子
小林良一
戸谷成雄
さて、日本の抽象画家の最も優れた水準がここに見られると思う。ところがそれを見ることが大きな喜びに繋がらないのはなぜだろう。一堂に集められた最良の抽象絵画を目の前にして、驚きとか新しさとかが感じられないのはなぜなのか。
そのことを娘に話すと、父さんが抽象絵画に飽きてきたんじゃない? と言う。ほかの人達の意見も聞いてみたらと。現代美術を見てきて50年近くになる。その50年間、抽象絵画は現代美術の最前線だった。もしかしたら、もしかしたら抽象絵画は行き詰まっているのだろうか? もうやり尽くされてしまったのだろうか? 分からない。本展を見て心躍らなかったのは事実だったのだが……。
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「表層の冒険」
2019年3月18日(月)-3月31日(日)
13:00-19:00(最終日は17:00まで)
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学校法人片柳学園ギャラリー鸛
東京都大田区西蒲田5-23-22
※JR京浜東北線・東急池上線・東急多摩線「蒲田駅」西口より徒歩約2分
工学院通りをまっすぐの右手に立派なビルがある。