今野敏「半夏生」を読む

　今野敏「半夏生」（ハルキ文庫）を読んだ。副題が「東京湾臨海署安積班」とあり、臨海署刑事課強行犯係長安積剛志を主人公とする警察小説だ。先日二十四節気の「半夏生」がカラスビシャクの漢名であることを知って、ネットで調べていたら、今野敏に同名の小説があることが分かって読んだのだった。
　今野敏は２年ほど前、「隠蔽捜査」「果断 隠蔽捜査２」「疑心 隠蔽捜査３」「初陣 隠蔽捜査3.5」を読んでどれも面白かった記憶がある。そんなこともあって、今回また今野敏を読んだのだった。結果は★４つ（満点は★５つ）。
　途中竜頭蛇尾に終わるのじゃないかと危惧したが、ちゃんとまとめてみせた。題名の「半夏生」とも見事に関連付けている。達者な作家だ。
「東京湾臨海署安積班」と「東京ベイエリア分署」シリーズ、どちらも安積係長が登場するらしい。これらのシリーズを読んでいこう。
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・今野敏「初陣」の読後感（2010年７月13日）
・今野敏「果断」が面白い！（2010年７月２日）
・今野敏「隠蔽捜査」は優れた警察小説だ（2010年６月30日）

半夏生―東京湾臨海署安積班 (ハルキ文庫)