東京銀座のコバヤシ画廊で西成田洋子展「記憶の領域2024」が開かれている(11月16日まで)。西成田洋子は茨城県生まれ、1987年より東京、水戸、ニューヨークなどでもう30回以上も個展を開いている。作品は大きな奇妙な立体で、古着などを縫い合わせて造形している。
今まで西成田の個展は何度も見て、その都度このブログに紹介している。しかし今回の展示はかつてないほどの達成を示していて素晴らしい。何が違うのかと問われても明確に指摘できるわけではないが、造形的な完成度がきわめて高いとは言える。西成田は古着や古靴、古い生活用品などを組み込んで造形している。今回特にそれらの「素材」が生のまま使われていて、それが作品の一部に溶け込んでいる。西成田の造形力がこれを可能にしているのだろう。文句なく素晴らしい。襤褸の中から聖性が立ち現れている。
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西成田洋子展「記憶の領域2024」
2024年11月11日(月)-11月16日(土)
11:30-19:00(最終日17:00まで)
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コバヤシ画廊
東京都中央区銀座3-8-12 ヤマトビルB1F
電話03-3561-0515
http://www.gallerykobayashi.jp/