坂本砂南+鈴木半酔『はじめての連句』を読む

 坂本砂南+鈴木半酔『はじめての連句』(木魂社)を読む。来年の年賀状の文面を考えていて、10年前に義父からいただいた年賀状にあった俳句を使わせてもらおうと思った。しかしそれだけでは芸がないと考えて、連句のように脇を付けようと思った。だが、連句を巻いたことがなかったので、どんなふうに付ければ良いか分からない。たまたま図書館へ行ったら本書が目についた。副題が「つくり方と楽しみ方」となっている。
 まず原則(ルール)は三つだけとある。
1. 付けて転じる―付き過ぎず、離れすぎない
 ただ、発句に対する脇はぴったりと前句に寄り添って付けねばならない。同季、同場所が決まり。
2. 戻らないこと―こころは前へ、前へ
 前句や前々句で使った言葉や漢字は使わない。同字や前の前の句に出た素材やイメージも使わない。前の句とは別の世界に移動すること。
3. 森羅万象を詠む―人の情けから宇宙まで

 とある。取りあえずこれだけ覚えて脇を付けてみた。このほか、連句の歴史から実作の進め方、実作例などが紹介されていて、初心者向けによくできているというのが、チョー初心者の感想。ただ、実作例は著者たちの仲間の実例が掲載されていて、さすがにこれは出来がイマイチだと生意気な初心者は(心中秘かに)思ったのだった。先生、すみません。

 

はじめての連句―つくり方と楽しみ方

はじめての連句―つくり方と楽しみ方