東京京橋のK'sギャラリーで上田泰江展が開かれている(4月19日まで)。上田は1930年、京都生まれ。今も京都に在住していて、今年84歳になった。この高齢でこの瑞々しさは何なんだろう。
上田は1990年代に新宿の杏美画廊で個展を続けてきた。杏美画廊が閉じたあとほとんど発表をしてこなかったが、2010年に再びK'sギャラリーで個展を開き、以後毎年同ギャラリーで個展を行っている。今年は京都の蔵丘洞画廊でも個展が開かれた。
知名度は低いが質の高い作品を発表し、玄人筋には評価の高い画家なのだ。高齢にも関わらずコンスタントに作品を発表し、しかも高齢作家にときとして見られる自己模倣とも無縁で、多様な展開を見せてくれる。
一見地味ながら深い美しさをたたえた色彩は、上田が天性の色彩画家であることを忍ばせる。
10年間途絶えていた上田泰江の個展を再開させた画廊主の増田の慧眼に敬意を表すとともに、毎年上田の個展が見られることを喜びたい。
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上田泰江展
2014年4月14日(月)〜4月19日(土)
12:00〜19:00(金曜20:00まで、土曜11:30〜17:30)
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K'sギャラリー
東京都中央区京橋3-9-2 プラザ京橋ビル3F
電話03-5159-0809
http://ks-g.main.jp/