なびす画廊の宮崎健太郎展がおもしろかった




 東京銀座1丁目のなびす画廊の宮崎健太郎展がおもしろかった(9日まで)。宮崎は1979年群馬県生まれ、2005年に日本大学大学院造形芸術専攻を修了している。何度かのグループ展のあと、2009年なびす画廊で二人展、個展は今回が初めてである。
 百日紅サルスベリ)の花を描いている。一見すると写実的だが、色彩が暗く、しかしこれは夜の絵ではない。この百日紅の色は写実の色ではない。写実に近いながら造形的にずらしている。それが見ていて快く見飽きることがない。
 一方ここに掲載しなかったが、写実的な百日紅を描いた作品も展示されている。DMハガキにはこちらの方が使われているから、作家はこちらを良しとしているのかもしれない。だが、おもしろいのは写真で紹介した暗い花の作品だった。
 次回の個展が楽しみな良い作家だと思う。31歳というのは、自分の作品を定着させていく良い年齢だろう。

※宮崎の「崎」は本当は「山・立・可」の崎。


宮崎健太郎
2010年10月4日(月)〜9日(土)
11:30〜19:00(最終日〜17:00まで)


なびす画廊
東京都中央区銀座1-5-2 ギンザファーストビル3F
電話03-3561-3544
http://www.nabis-g.com