サンゴジュの2種類の葉

 京葉道路沿いにサンゴジュが植栽されていた。本来艶やかな緑であるはずのその葉が、半数は不思議な銀色だった。これは何だろう。

 この銀色の葉は、クロトンアザミウマの被害なのだ。クロトンアザミウマは2mm程度の微細な昆虫だ。クロトンやサンゴジュなどに寄生して葉の表面を舐食する。その結果サンゴジュではこのように銀色を呈することになる。シルバリングsilveringとも呼ばれ、アザミウマ類に特有の症状だ。激発するとサンゴジュは丸坊主にされてしまう。
 銀色と緑色の葉が混ざっているのは、すべての葉が銀色になってアザミウマがいなくなり、その後に生えてきた葉が緑色なのだろう。
 アザミウマは総称スリップスと呼ばれ、それは学名thripsからきている。ネギに寄生するネギの重要害虫ネギアザミウマは海外ではタバコやワタの重要害虫だ。thrips tabaci(スリプス・タバキ)の学名が付けられている。