雑誌「ぴあ」を35年購読している

 当時アングラと言われた、今で言う小劇場の芝居を見始めたのは35、6年ほど前だった。現在黒テントと言っている演劇センター68/71という劇団を見たのが最初だったか。走狗だとか演劇団とかマカマカ(漢字失念)とか、早稲田小劇場、天井桟敷状況劇場、いろいろ見た。しかしそれらの公演情報がなかなか手に入らなかった。芝居を見に行くと別の劇団のメンバーが自分たちの芝居のチラシを配っており、それで芝居の情報を知るか、日本読書新聞という書評紙があり、公演情報がそこにわずかに載っていた。そんな時「ぴあ」が創刊された。月刊誌だった。創刊後半年頃から見つけて買い始めた。映画館の情報とかアングラ芝居の公演情報とか、ほしかった情報がすべて載っていた。すぐになくてはならない雑誌になった。途中、月に2回の発行になり、やがて週刊になった。もうかれこれ35年購読している。
 紙面の欄外に「はみだしYOUとPIA」という投稿用のコーナーがある。「つい笑ってしまうような告白・発見・言わずにいられないこと等を文章にして送って〜」と書かれている。今は編集方針が変わったらしく1号に数本しか掲載されていないが、数年前までは1号に20本以上掲載されていた。当時の選者は春風亭昇太師匠だった(現在の選者は編集者)。その頃は熱心に投稿していた。多い年は1年に36本掲載された。週刊誌だから年間約50冊発行される。掲載率70%、採用率は約4割くらい。いままで全部で160本くらい掲載されたので、投稿数は400点くらいか。これはコピーを書く上で勉強になったし、会話を書く訓練にもなった。
 「金昇」に選ばれるとぴあ特製テレカが送られてきた。10枚近くもらったのではなかったか。すべて娘やネタを提供してくれた人に差しあげた。後でそれらにプレミアが付いていることを知った。