フマ コンテンポラリーアートの平賀敬大作展を見る

 東京八丁堀のフマ コンテンポラリーアートで平賀敬大作展「酒とバラの日々 その世界」が開かれている(9月28日まで)。平賀敬は1936年東京生まれ、1958年立教大学経済学部を卒業している。1964年国際青年美術家展大賞を受賞、1965-1967年アメリカの8つの美術館を巡回した「日本の新しい絵画と彫刻展」に出品、1965年パリ留学、1969年サンパウロビエンナーレ日本代表に選ばれる。1974年フランスから帰国、2000年平塚市美術館で大回顧展、同年没する。

【以下1960年代の作品】


【以下1990年代の作品】


 私は1990年代に開かれた東邦画廊での新作展を見ていた。現代の風俗画のような半裸の女たちと黒服の男たちが絡む具象画だ。それが面白く思えなかった。今回はその90年代の作品のほかにパリ時代の大作が並んでいる。この60年代のパリ時代の作品がとても良かった。平賀敬ってこんなに良かったんだと見直した。現在国立新美術館で開かれている田名網敬一展よりはるかに良い。

 平賀敬が優れた画家であることが忘れられているのではないか。ぜひ多くの人に見てもらいたい。フマ コンテンポラリーアートは文京アートとも言い、これまた忘れられた画家吉仲太造の個展を繰り返している。

 地下鉄日比谷線八丁堀駅から徒歩数分だ。

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平賀敬大作展「酒とバラの日々 その世界」

2024年9月17日(火)-9月28日(土)

12:00-19:00(日月祝休廊)

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フマ コンテンポラリーアート

東京と中央区入船1-3-9 長崎ビル9F

電話03-6280-3717

http://bunkyo-art.co.jp/