オフィスIIDAの佐藤杏子展を見る

 東京銀座のオフィスIIDAで佐藤杏子展「Oil paintingを中心に」が開かれている(10月5日まで)。佐藤杏子は1954年、茨城県土浦市生まれ。1980年、多摩美術大学大学院を修了している。1978年から日本版画協会展に毎年出品し、1995年に準会員優秀賞受賞。1989年ギャラリー砂翁&トモスで初個展。以後各地の画廊で個展を繰り返し、中華民国ポーランドルーマニアなどのグループ展に参加し、またチェコ文化庁在外研修員として滞在している。2005年、「DOMANI・明日展」に出品、2010年にはいわき市立美術館で個展を行っている。

 佐藤のコメント

今回の展示は、サイズの違うスクエアの油画の展示です。

普段モノクロのドローイングや版画のドライポイントといった線の仕事が多いのですが、その反動と色の仕事に特化した油画では、色を大切にした抽象を楽しんでいます。

予測できない色彩の重なりに、知らない自分に出会う喜びがあります。

油画以外にもカラーの蜜蝋画やガラス絵も予定しています。

 



 今回は版画ではなく油彩を出品している。これがとても良かった。佐藤は実は色彩に優れたカラリストだったのだ。5年前にもここオフィスIIDAで油彩を展示していたが、今回いっそう充実している印象だ。

 オフィスIIDAは小さな空間なので、佐藤の作品も大きくて30cm四方という小品だ。LPレコードのジャケットの大きさだというが、若い世代には通じないかもしれない。

 毎日描いているというドローイング帳も展示されていた。

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佐藤杏子展「Oil paintingを中心に」

2024年9月23日(月)-10月5日(土)

13:00-17:30(日曜休廊)

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オフィスIIDA

東京都中央区銀座1-9-8 奥野ビル408号室

電話03-3564-3218

http://officeiida.com