ギャラリーSAOH & TOMOSの大矢雅章展を見る

 東京神宮前のギャラリーSAOH & TOMOSで大矢雅章展「constellation」が開かれている(8月31日まで)。大矢は1972年神奈川県生まれ、1998年に多摩美術大学大学院美術研究科絵画専攻を修了している。深沢幸雄・森野眞弓・渡辺達正氏より銅版画を学ぶと略歴にある。その後文化庁新進芸術家インターンシップ研修員制度により加納光於氏に師事。また文化庁海外留学制度でパリに滞在した。

 1996年に同和火災ギャラリーで初個展、ついで1998年に大手町画廊、1999年にすどう美術館で個展と続く。以来養清堂画廊などで何度も個展を開いている。銅版画が主体で発表しているが、ときにオブジェも制作している。

上の作品の一部


 大矢雅章は初個展から漆黒の黒が美しく、それが極めて高く評価されてきた。今回も漆黒の作品が展示されているが、白い作品があって驚いた。「黒」の大矢の印象が強かったが、「白」の大矢も素晴らしかった。

 なお、大矢には『日本における銅版画の「メティエ」』(水声社)という著書もある。銅版画を学ぶ者にとっては必読の文献で、観賞する者にとっても極めて有効な参考書と言える。

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大矢雅章展「constellation」

2024年8月19日(月)-8月31日(土)

11:00-18:00(日曜休み)

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ギャラリーSAOH & TOMOS

東京都渋谷区神宮前3-5-10

電話03-6384-5107

http://www.saohtomos.com