山本弘の作品解説(47)「童」


 山本弘「童」油彩、F4号(33.3cm×24.2cm)
 1976年10月制作、山本46歳のときの作品。童=子供が両手を広げて立っている。全体に暗い色調だが、よく見ると背景は何色もの色を塗り重ねてあって複雑な色合いを見せている。子供の頭からは放射状に何本か線が出ている。すると、これは聖なる子供なのだろうか。
 最晩年の作品。右下に「弘」のサインがある。21年前、東邦画廊での遺作展で展示された。今月末の銀座K'sギャラリーでの個展に展示する予定。