好きなバイオリニスト

 娘が小さいときカミさんがバイオリンを習わせていた。その先生にバイオリニストは誰が好きですかと聞いたら、グリュミオーだと言う。聴いてみたらパールマンとは違うが美音のバイオリニストだった。それでグリュミオーでバッハの無伴奏バイオリンパルティータを聴いたら、これが意外に物足りなかった。やはりバッハの無伴奏シェリングやミルステインやクレーメルだった。それにシゲティも。美音の必要はないのだ、
 1月に東京オペラシティコンサートホールでリサイタルが開かれるヒラリー・ハーンアメリカ人の若い女性のバイオリニストで、まだ聴いたことがないが、やはりバッハの無伴奏の評価が非常に高い。しかも7日の公演ではこれも私の好きなエルンストの「〈夏の名残のバラ〉の主題による変奏曲」も演奏される。これは行きたい!
 娘のバイオリンの先生は東京オリンピックの年に生まれて聖子先生と言った。結婚前の姓は中郡(ちゅうぐん)という珍しい名字だった。しかし中世の歴史書を読んでいたらこの姓が登場した。珍しいどころか由緒ある一族らしい。そう言えばこの辺の大きな地主も同族だと聞いた。