東京都現代美術館で「日本現代美術私観:高橋龍太郎コレクション」が開かれている(11月10日まで)。高橋龍太郎は精神科医で戦後日本の現代美術を3500点も収集している。美術館のHPから、
日本の現代美術を中心とするコレクションとしては世界最大級の高橋龍太郎コレクション。本展は、その3500点あまりにのぼる巨大なコレクションから選りすぐった作品で総覧する、日本の現代美術史の入門編でもあり決定版ともいえる展覧会です。個人が収集するスケールを軽く凌駕するダイナミックな作品群で、東京都現代美術館の展示室を2フロアにわたり埋め尽くします。
(6万枚の金木犀の葉)
今展では115人の作家の代表作といえる作品が展示されている。大きな作品が多く、個人のコレクションというよりほとんど美術館の収蔵品を見るようだ。これを見れば現代日本で人気のある作家が誰なのか概観できるという印象だ。網羅しているとは言えないのは、抽象的な作品が少ない嫌いがあるからだ。しかしこれだけ幅広く収集したのはまさに圧倒的と言っていい。
あまりに多いので、ここでは3回ほどに分けて紹介した。
高橋龍太郎はその著書『現代美術コレクター』(講談社現代新書)において、作品の購入についてこう書いている。
絶対に損をしないためにはどうしたらいいか。(……)ひとつだけ方法がある。/国際価格で500万円くらいを超えてきた作品だけをそろえていくという方法である。(……)もしお金を大切にしたいなら、1作品500万円。より安全性を求めるなら1,000万円以上は必要だ。
・
「日本現代美術私観:高橋龍太郎コレクション」
2024年8月3日(土)―11月10日(日)
10:00―18:00(8月の金曜日は21:00まで)月曜日休館
・
東京都江東区三好4-1-1
電話050-5541-8600(ハローダイヤル)