ギャルリー東京ユマニテbisの日高衣紅個展を見る

 東京京橋のギャルリー東京ユマニテbisで日高衣紅個展が開かれている(5月21日まで)。日高は2012年多摩美術大学版画専攻を卒業し、2015年筑波大学人間総合研究博士課程に入学し、2016年国立台湾藝術大学へ1年間の交換留学、2018年に筑波大学大学院前期博士課程を修了し、現在同大学院後期博士課程在籍中。

 個展は今回が初めてになる。DMを見た時、自転車のチェーンを使った立体作品かと思ったが、シルクスクリーンとのことだった。それにしては盛り上がっていてレリーフのようにも見える。日高によると、シルクスクリーンを重ねて刷って盛り上げているという。およそ千回も刷り重ね、1点完成させるのに数カ月かかるという。

 作家のコメント、

 

版木の摩滅や欠け、摺りの過程で生じたかすれや滲みなど、版を通して摺られたものの中に見える人の行為や時間の痕跡に強く惹かれる。それらの像や文字の足りない部分を史料と自分の想像をもって補い、ふたたび版を通して繰り返し摺り重ねることで、版の記憶をかたちにしている。

今回の展示では、ある骨董屋で手に入れた西国巡礼三十三観音像のお札をモチーフとした。

 


 日高さん、あんた只者ではないな!

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日高衣紅子展

2022年5月16日(月)―5月21日(土)

10:30-18:30(最終日17:00まで)

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ギャルリー東京ユマニテbis

東京都中央区京橋3-5-3 京栄ビルB1F

電話03-3562-1305

https://g-tokyohumanite.com

東京メトロ銀座線京橋駅2番出口より徒歩2分

警察博物館の数軒奥