ギャルリー東京ユマニテbisの中井川由季展を見る

 東京京橋のギャルリー東京ユマニテbisで中井川由季展「そして地中へ」が開かれている(10月1日まで)。中井川は1960年茨城県生まれ、1984年に多摩美術大学絵画科を卒業し、1986年に同大学大学院美術研究科修士課程を修了している。

 1990年にポルトガルより招聘されて滞在制作、2002年に滋賀県陶芸の森で招聘講師として滞在制作、2004年に韓国より招聘されて滞在制作を行っている。

 主な個展としては、1991年からマスダスタジオ、ギャラリー小柳、山口県立萩美術館・浦上記念堂など。ここユマニテでは2019年から今回が3回目となる。


 画廊の中央に大きな立体作品が展示されている。球体の陶が6つ積み重ねられている。よく見れば台座の下にも1つある。高さが317cm、3メートルを超えている。天井の高いこの空間でないと展示できなかった作品だ。作家も、この作品は当初、野外の特定の場所を想定して作ったと言っている。2年の時が経ちその実現が難しくなりホワイトキューブに場を求めたと。

 そうかコロナでなかったら、野外展示だったのか。この造形なら野外で存在感を示しつつ環境に溶けこんだ展示になったに違いない。

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中井川由季展「そして地中へ」

2022年9月12日(月)―10月1日(土)

10:30-18:30(日曜祝日休廊)

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ギャルリー東京ユマニテbis

東京都中央区京橋3-5-3 京栄ビルB1F

電話03-3562-1305

https://g-tokyohumanite.com