アンドーギャラリーの中沢研展を見る

 東京江東区平野のアンドーギャラリーで中沢研展が開かれている(4月18日まで)。中沢は1970年東京生まれ、1994年に多摩美術大学大学院美術研究科絵画専攻を修了している。1992年にINAXギャラリー2で個展を開いた後、ギャラリー現やギャラリー山口、ギャラリー58などで個展を続け、最近はこのアンドーギャラリーで個展を繰り返している。

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 今回は細い鉄棒を長いコの字型に曲げそれを木の土台に差したオブジェ50体をギャラリーに並べている。中沢は近年このアンドーギャラリーで発表してきた。2008年にアンドーギャラリーがオープンするとき、中沢としては初めて平面作品を発表した。その後、2012年、2013年、2015年、2016年、2018年と鉄線というか針金というか、それを曲げたインスタレーションを行ってきた。単純なピースを30組から50組くらい展示してきたが、今回を除いていずれも個々のピースが繋げられていた。今回初めて単体のピースが単体のまま立たされている。とはいえ、全体の印象は個々のピースがバラバラではなく、有機的に全体を形作っている。作家も全体で一つの作品という設定らしく全部一体で660万円という価格になっていた。日本人作家としては高い印象もあるが、一つのピースに換算すれば13万2千円だから妥当な価格とも言える。キーファーが1冊10トンの鉛の本を200冊作っていることに比べればまだまだ値付けの国っぽいのかもしれない。
 展示は今回も見事なものだった。会期は丸2か月もある。ぜひ画廊へ足を運んで中沢のインスタレーションを体験してほしい。作品の間を歩き回ると表情が変わるから。
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中沢研展
2020年2月18日(月)―4月18日(土)
11:00-19:00(日曜、月曜、祝日休廊)
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アンドーギャラリー
東京都江東区平野3−3−6
電話03−5620−2165
http://www.andogallery.co.jp
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