ギャラリー川船の「夏期正札市」が始まった

 東京京橋のギャラリー川船で「夏期正札市」が始まった(7月6日まで)。作品リストを見れば200点が並んでいる。みなとても安い。

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 目についたものをあげると、小山田二郎が8点もあり、33,000円から21万円までいろいろ揃っている。杉全直の80Pの油彩が238,000円、寺田政明の25Mの油彩、野見山暁治の8Fの油彩が41万円、小林裕児のテンペラが33,000円、緑川俊一が65,000円、これは洲之内徹の現代画廊のシール付き、井上長三郎の20Fの油彩、贋作で有名な滝川太郎の大作も出ている。滝川は贋作の名人で芸術新潮が2回も特集しているし、国立西洋美術館にも何点も収蔵されているという画家だ。野見山暁治が一時期影響を受けた今西中通の水彩もある。多賀新のエッチング建畠覚造のペン画。覚造と言えば、7月号の『月刊ギャラリー』に先月亡くなった本江邦夫さんが論争の末「タテハタって本当に〇〇だね」と名古屋覚にささやいたと名古屋さんが書いている。タテハタは覚造の息子の建畠晢さんだろうし、〇〇は「馬鹿」かな。本江さん東大で頭良かったから。
正札市に戻って、麻生三郎と山口薫が見事だった。値段はどちらも200万円とか300万円とか断トツだ。平賀敬のリトグラフがある。昔東邦画廊で平賀さんに会ったとき、三の丸尚蔵館若冲を見てきましたと言ったら、僕も好きだよと言っていた。もう25年前になる。
銀座京橋でも広い方のギャラリー川船だが、200点も並べると画廊中びっしりということになる。なかなか壮観だ。こんなにもたくさんの画家がいたのかとそのことにも感心した。ギャラリー川船が地下に入っているフジビルの1階と2階は現在加島美術が古美術から近代美術のオークションの下見会をしている。ついでに覗いてみるのもいいかもしれない。
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「夏期正札市」
2019年7月1日(月)―7月6日(土)
11:00-19:00
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ギャラリー川船
東京都中央区京橋3-3-4 フジビルB1F
電話03-3245-8600
http://www.kawafune.jp/