東京六本木のS+artsでさとう陽子展「すきをすく」が開かれている(5月12日まで)。さとうは1958年東京生まれ。1981年に日本大学芸術学部美術学科を卒業している。1986年から毎年様々なギャラリーで個展を開いて活発に活動している。
画廊のホームページのから、
展示タイトルの「すきをすく」とは、さとうが考えた造語です。 「すき」には、隙、数奇、好き、スキ、また「すく」は漉く、鋤く、梳く、好く、スク、など様々な意味を想像することが出来ます。「日本語は重層的な繊細さをもっています。またこの性質は日本人の時間、空間に対する感性においても同様です。」と語るさとうは、時空間は目に見える構造体(=骨組み)そのものでは無いが、構造体が活きるための欠かせない要素だと言います。そして、「すき」や「すく」という言葉も、この時空間の捉え方に通じているのでは、と考えました。
さとうの作品を長い間見てきたのに今まで気づかなかったが、さとうは中西夏之が好きなのに違いない。中西の造形がさとうの基本にあるような気がする。今回の個展は繊細で大胆なさとうの資質が十全に開花していて気持ちよい展示になっている。
写真で色が変わってしまったが、100個ほどの丸いような大きな筆触だけでできている作品も良かった。
なお、s+artsは以前Shonandaiギャラリーといっていたのが改名したもの。オーナーも変わらないし、場所も同じところにある。
・
さとう陽子展「すきをすく」
2019年5月3日(金)~5月12日(日)
12:00~20:00(最終日17:00まで)会期中無休
・
s+arts
東京都港区六本木7-6-5 六本木栄ビル3階
電話03-3403-0103
http://www.splusarts.com