東京江古田のギャラリーnohakoでさとう陽子展「世界と、そのままに紡ぐ」が開かれている(10月13日までの金・土・日)。さとうは1958年東京生まれ。1981年に日本大学芸術学部美術学科を卒業している。1986年から毎年様々なギャラリーで個展を開いて活発に活動している。
上の作品の一部
上の作品の一部
ゲシュタルトでいう図と地をさとうの絵画に当てはめてみると、図と地で成り立っているように見えて、その地がさらに下位の地に対して図となっているように見える。地の複層性というか図の複層性というか、今風に言えばレイヤー構造をなしていると言ってもいいかもしれない。複雑な構造とマチエールの特異さがさとうの特徴ではないだろうか。
ただそう言ってみても、そのことは作品の構造的な面を語っているに過ぎなくて、図像については別に語らなければならない。前回のS+artの個展を見たときは中西夏之の影響が大きいことに気づいたが、私がさとうの作品について語るには残念ながら力不足であることを自覚している。誰かさとう陽子論を書いてくれないだろうか。
nohako(ノハコ)は数年前に開郎した画廊だが、年に2回ほどしか展覧会をしていないという。画廊用に設計された一戸建てで、1階と2階が展示スペースで、垂直の梯子があったり、不思議な空間になっている。
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さとう陽子展「世界と、そのままに紡ぐ」
2019年9月20日(金)-10月13日(日)
金・土・日の13:00-19:00
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nohako(ノハコ)
東京都中野区江原街2-7-16
電話070-5027-0021
http://www.nohako.com
※都営地下鉄大江戸線 新江古田駅より徒歩5分