ギャラリー現の吉川和江展を見る

 東京銀座のギャラリー現で吉川和江展が開かれている(10月15日まで)。吉川は1945年東京生まれ、1969年に武蔵野美術大学を卒業し、1976年ドイツのハンブルグ国立美術大学に入学し、1986年に同校を卒業している。現在ハンブルグ在住。1983年ハンブルグの画廊で初個展、日本では1990年にギャラリー真木で個展を開いている。その後ギャラリーQ、ギャラリーNWハウス、などで個展をしたほか、2001年からはギャラリー現で毎年個展を行っている。



 一番大きな作品は縦3枚、横10枚の30枚のパネルが組み合わされている。ドイツ人だろうか、様々な顔が描かれている。これが吉川の基本的な制作方法だ。今回は何も描かれていないパネルもある。小さな作品は3枚のパネルで構成されている。これらはある種のモンタージュでもあるのだろうか。
 またその他に抽象的な作品がいつも展示されている。人や花やときには航空機などが描かれた複数のパネルを組み合わせた作品、そして1枚だけの抽象的な作品。ドイツで制作を続けている吉川は単にきれいなだけの作品ではなく、しばしば社会問題を取り込んだコンセプチュアルな作品を作っている。

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吉川和江展
2016年10月3日(月)−10月15日(土)
11:30−19:00(土曜日17:30まで)
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ギャラリー現
東京都中央区銀座1-10-19 銀座一ビル3F
電話03-3561-6869
http://g-gen.main.jp