ギャラリー現の近藤あき子展「遐想----distant thought----」を見る

 東京銀座のギャラリー現で近藤あき子展「遐想----distant thought----」が開かれている(11月23日まで)。近藤は1948年新潟県生まれ。1966〜1972年、早稲田大学および同大学院でロシア文学を専攻する。1976〜1986年、新起流美術研究所等にて油絵を学ぶ。1987年渡米し、ヒューストンGlassell School of Artの奨学金を受け絵画、彫刻、美術史を学ぶ。1992年、帰国。1993年より、ギャラリーアートポイント、中和ギャラリー、ギャラリー21+葉、マキイマサルファインアーツ、ギャラリー現などで個展を開いてきた。2012年にはフランスでも個展を開いている。
 近藤は静謐な抽象を描いてきた。しばしば画面に格子状のものが描き込まれたりしていた。今回はその格子状の形が消え、いっそう静かな画面の作品が並んでいる。塗り重ねた絵具の濃淡がつくる形はあいまいで、線というより筆触と言っていいようなものが走っている。何ら具体的なものを指示しない純粋な抽象に近いのだろうか。見ていて気持ちの良い作品だ。
 ほかに異質な色彩の作品が1点、それに数点の版画作品(モノタイプ)が展示されている。






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近藤あき子展「遐想----distant thought----」
2013年11月18日(月)−11月23日(土)
11:30−19:00(土曜日17:30まで)
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ギャラリー現
東京都中央区銀座1-10-19 銀座一ビル3F
電話03-3561-6869
http://g-gen.main.jp