アートプログラム青梅2014(その4)「想いを紡ぐ街」を見る(2)

 アートプログラム青梅2014「まなざしを織る」が開かれている。(12月7日まで)。これと同時開催されている4大学学生展「想いを紡ぐ街」を見た。そこで気になった作品を2回にわたって紹介する。その2回目。参加している美大明星大学、武蔵野美術大学東京造形大学名古屋市立大学の4つの大学となっている。


 鈴木恵里「わたしのおはか」
 セラミックの彫刻。鈴木の言葉「過去の自分にさようなら。/でも、それをすることは出来ない」。これがとてもおもしろかった。乗願寺の長い石段を登った墓地の上の空き地に設置されている。石段は急で登るのは大変だけど、わざわざ行って見る価値はある。

 劉藝「once upon a time」
 靴や下駄、バレエシューズなどが粘土で作られ着彩されている。昨年はここにブロンズの靴があった。

 武地成美「かたちから」
 毛糸と綿のインスタレーション勝沼公会堂の廊下の隅に設置されている。武地は「触っても大丈夫な作品です」と書いているが、テキストに気づかなくて触らなかった。残念。

 寺田藍「ポリノシス-ミューカス-」
 大きな木彫作品。寺田の言葉「体内に潜むもの」。みごとな彫刻技術だ。見せ方に工夫が必要ではないか。

 岡崎詩をり「Mountains in OME」
 自身で紡いだ糸のインスタレーション。岡崎の言葉「糸で出来た山の作品の中をくぐって観ることで、様々な視点から作品を眺めることが出来ます。作品の中に入って山の景色をみるインスタレーションです」。これも見せ方に工夫が必要ではないか。


 井上翔丹「ノイズ」
 コンクリート板のインスタレーション青梅線の線路脇の空き地に設置されている。空き地への入口が狭く、分かりにくい。


ユニット「〼(cut)」
菊池遼
小池覚
佐々木瑞季
堀越宏太

蛍光色のフレームの作品、菊池遼の「絶対と相対について」
菊池遼の右奥の作品、佐々木瑞季の「accumlate/ 集積」
 都立青梅総合高校の藤棚の下に設置されている。表裏から見ると表情が変わっておもしろかった。



金の鉄パイプの作品、小池覚の「judgment ray」
奥のペインティング、堀越宏太の「無題」

 都立青梅総合高校の藤棚の下に設置されている。タブローの前に金属のパイプ状の作品が垂れ下がっている。


 青梅駅から地図を見ながら東青梅駅まで歩いた。坂道や石段を上り下りしながらだったから、3時間でも結構きつかった。それでも毎年来ているのは参加している作家から案内状をもらっているからでもあるが、作品を探しながら秋の田舎道を歩き回るのが楽しいからだ。
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アートプログラム青梅2014:4大学学生展「想いを紡ぐ街」
2014年11月8日(土)→12月7日(日)
青梅市街各所(青梅駅前や東青梅駅近く、青梅市立美術館などに作品マップが用意されている)
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同時開催がアートプログラム青梅「まなざしを織る」
青梅市立美術館
青梅織物工業協同組合施設(BOX KI-O-KU、SAKURA FACTTORY、更衣室)
吉川英治記念館(ここのみ11月30日で終了)