Steps ギャラリーのミレナ・ミロサヴリェヴィッチ展が良い


 東京銀座4丁目のStepsギャラリーでミレナ・ミロサヴリェヴィッチ展が開かれている(3月15日まで)。これがとても良い。ミレナは1986年セルビア、ノヴィ・パザル生まれの27歳。2009年にベオグラード芸術大学美術学部を卒業し、2011年ドイツ、デュッセルドルフ芸術大学彫刻科に在籍している。2008年よりセルビア国内、ドイツ、デュッセルドルフ等にて個展、グループ展を多数開いている。2012年にはStepsギャラリーの若手グループ展On the Stepsにも参加している。







 ミレナは炭を使って描いている。墨ではなく炭だ。女性の下着だったり、上着や椅子や家具などだ。たくさんの椅子を描き込んだ作品もある。ほとんどモノクロームのドローイングなのは炭で描いているからだ。
 ギャラリーの片隅にオブジェのような立体が置かれている。ギャラリーのオーナー吉岡さんに聞くと、棚状の箱みたいな家具を焼いたものだという。ドローイング同様、炭化したものが好きらしい。
 ドローイングはみな見事なもので、27歳の若さということが信じられないくらい、一見してベテラン作家だろうと思ったほどだった。たまたま一緒に見ていた常連客らしい初老の男性も、ミレナの年齢を聞いてその若さに驚いていた。
 ミレナは現在個展に合わせて来日中で、15日(土)の最終日にはギャラリーに顔を出すとのこと。そういえばセルビアってどこだったっけ。「セルビアの理髪師」ってここだったっけ? Wikipediaを見ると、ユーゴスラビアが解体したあと独立したバルカン半島の国家だった。今回のような個展を通じて、よくは知らなかった外国が身近に感じられるようになる。
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ミレナ・ミロサヴリェヴィッチ展
Milena MILOSAVLJEVIC
2014年3月10日(月)〜15日(土)
12:00〜19:00(最終日17:00まで)
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Stepsギャラリー
東京都中央区銀座4-4-13 琉映ビル5F
http://www.stepsgallery.org/
晴海通りから天賞堂GUCCIの間の道を入った右手、ギャラリー58の上の階


〔追記〕
トキさんから指摘された。「セルビアの理髪師」じゃなくて、あれは「セビリアの理髪師」スペインの話よ、と。