Stepsギャラリーの吉岡まさみ展を見る

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 東京銀座のStepsギャラリーで吉岡まさみ展「chain breaker」が開かれている(7月15日まで)。吉岡は1956年、山形県生まれ。1981年に東京学芸大学教育学部美術科を卒業している。1982年に東京のかねこ・あーとGIで初個展、以来同画廊やときわ画廊、巷房などさまざまな画廊で個展を行ってきた。2007年からはアメリカやドイツなどでも個展を行っているし、2015年にはセルビア国立美術館で倉重光則とセルビア人画家との4人展を行った。またドイツで日独のアーチストによるグループ展にも参加している。

 


 今回は板に直方体・立方体を線刻している。一見単純に見えるがなかなか複雑だ。バックの色を変え、線刻して彫り、そこに絵具を流し込んでいる。入り口すぐの壁面にも同じ形を大きく描いている。

 情動の作家と思索の作家に分ければ、吉岡は典型的な思索の作家だ。いつも冷静に思索して制作している。壁面にテープを貼る作品でも、その原画は情動的だが、壁面での制作は第3者に任せて、必要以上に情動性を出さないようにしている。

 いつも知のコントロールを重視しているかのようだ。

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吉岡まさみ展「chain breaker」

2023年7月5日(水)-7月15日(土)

12:00-19:00(土曜日17:00まで)日曜休廊

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Stepsギャラリー

東京都中央区銀座4-4-13琉映ビル5F

電話03-6228-6195

http://www.stepsgallery.org