新宿2丁目のアートスペース ポルトリブレで開かれている木許太三郎展がすばらしい(11月19日まで)。木許は1930年、大分県生まれ。大阪の東京芸術学院を卒業している。オーナーだった磯良氏に気に入られ長くギャラリー汲美で個展を続けていたが、磯良氏が亡くなったあとはポルトリブレやK'sギャラリーで発表している。一昨年もこのギャラリーで個展をしたが、今回ひとめ見てとても驚いた。ここ2年間でいったい何があったのだろう。すばらしい作品が並んでいた。色彩も形も揺るぎがない。見続けていても飽きることがないのだ。
高齢になってから作品が飛躍的に向上した例として、鉄斎、村井正誠、猪熊弦一郎などがいる。だからそのこと自体は不思議ではないが、たった2年間でこのように目覚ましい結果を出したことを見せられると、やはり驚く他はないのだ。
私は今年も年間2,000件ほどの個展を見るだろうが、木許太三郎展がベスト10に数えられることは間違いないだろう。ギャラリーは18日(日)は夜8時まで、最終日19日(月)は5時まで開いている。ぜひ多くの人に会場へ足を運んでほしい。
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木許太三郎展「− 2012 アトリエ −」
2012年11月9日(金)−11月19日(月)
12:00−20:00(最終日17:00まで)水曜休廊
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アートスペース ポルトリブレ
東京都新宿区新宿2-12-9 広洋舎ビル3階
電話03-3341-2992
http://www2.tbb.t-com.ne.jp/portolibre/
地下鉄「新宿3丁目」駅C8出口(ビッグス新宿ビル)より徒歩30秒