人造乙女博覧会が開かれている


 東京銀座6丁目のヴァニラ画廊で「人造乙女博覧会III」が開かれている(10月20日まで)。人造乙女というのは、簡単に言ってしまえば高級ダッチワイフのことだ。いや1体55万円以上もするので、発売元のオリエント工業ではダッチワイフなどといわずにラブドールと名づけている。展示されたラブドールの1体だけは、係員の許可を得れば触れることができる。好奇心溢れる私は当然触れてみた。
 ラブドールはシリコンでできている。肌は柔らかく触れると吸い付くような粘るような妖しい触感をしている。まるで濡れているような触感で、ほとんど錯覚してしまうほどだ。ただ、私も多くの女性の肌を知っているわけではないが、現実の人間の肌はこんなには妖しくはないだろう。いや決して否定的な意見ではないのだが。
「ホールパーツ」と称する部品も取り付けられるようだが、展示されているラブドールには、その筋を慮って取り付けられていないということだった。
 しかし55万円以上というのはかなり高額ではないのか。製造原価からすれば妥当な価格なのだろうが、そんなに高額な出費をしてまで入手したいというのは一体・・・・
 以前ある画廊主が、妻と死別した老画家のことを話してくれた。画家の息子が、深夜浴室で音がするので見に行くと、父親が湯船に何か沈めている。オヤジ何をしているんだと聞くと、このダッチワイフに穴が開いてしまったようなので、風呂に漬けて穴の場所を探しているんだ、お前も手伝ってくれと答えた。自転車のタイヤのパンクを調べる方法と同じやり方だ。
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オリエント工業のホームページ
http://www.orient-doll.com/top.html
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「人造乙女博覧会III」
10月8日(月)〜10月20日(会期中無休)
12:00〜19:00(平日)、12:00〜17:00(土・日・祝)
入場料500円
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ヴァニラ画廊
東京都中央区銀座6-10-10 第2蒲田ビル4階
電話03-5568-1233
http://www.vanilla-gallery.com