瀬戸照 細密画展が開かれている

 銀座2丁目のスパンアートギャラリーで瀬戸照 細密画展が開かれている(5月21日まで)。瀬戸は今年60歳になるという。広告のイラストや絵本、また雑誌などの挿絵を描いてきた。植物や石ころなどを正確で精密に描いている。スーパーリアリズムイラストレーターとしては、空山基、斎藤雅緒とともに御三家と言われていた。セクシーロボットやアイボのデザインで有名な空山基。ジュースのパッケージやダイヤのイラストなど、広告業界で広く活躍した斎藤雅緒。斎藤はエアーブラシを使っているのでどんなイラストも3日で仕上げると豪語していた。
 さて、われらの瀬戸照である。井上ひさしと共通で遅筆なのだ。それは瀬戸が面相筆を使って点描で描くことによる。その代わり作品は見事なものだ。しばらく前は雑誌「サライ」に野菜のイラストを連載していた。葉の艶やかさの表現は他の追随を許さない。描写の巧さではほかに何人かの画家がいるが、いつも彼らの構図が単純でそれが不満だった。瀬戸の構図も単純に見えるのだが、何が違うのか見ることが喜びに繋がるのだ。実際の作品を見てほしい。(背景の白地のまだらは外の光線の写り込みによるもの)







瀬戸照 細密画展
2011年5月9日(月)〜5月21日(土)
11:00〜19:00(最終日 17:00まで)日曜休廊
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スパンアートギャラリー
東京都中央区銀座2-2-18 西欧ビル1階
電話03-5524-3060
http://www.span-art.co.jp/