スパンアートギャラリーの妖しい甲 秀樹展「雄蕊」


 銀座2丁目のスパンアートギャラリーで甲 秀樹の妖しい個展「雄蕊(おしべ)」が開かれている(16日まで)。甲は以前「薔薇族」の表紙を描いていた画家で、しばしば渋谷の美蕾樹というギャラリーで個展を行っていた。美蕾樹が閉廊して、そのオーナーだった越生さんが関係するポスターハリスギャラリーが新しく渋谷にでき、甲はこちらで個展をするようになった。銀座ではスパンアートギャラリーで個展を行っている。
 甲の作品は平面と立体、立体はフィギュアと言うべきか。少年か青年のヌードをテーマにしている。モデルの特徴は痩せたやや暗い表情の男の子たちで、皆ペニスが大きく包茎であること。ギリシアの少年のヌードを撮っていたグレーデンのモデルも後者の特徴を共通にしていた。
 平面と立体は対になっていて、平面に描かれた世界を立体に起こしている。テーマはともかく技術的には高い作家だ。


甲秀樹展「雄蕊」
2010年10月5日(火)〜10月16日(土)、日曜休廊
11:00〜19:00(最終日〜17:00まで)


スパンアートギャラリー
東京都中央区銀座2-2-18 西欧ビル1階
電話03-5524-3060
http://www.span-art.co.jp/fset_ex/fs_ex_101005.html