瀬戸照展を見る喜び

 銀座のスパンアートギャラリーで「スーパーリアリズム−細密画3人展−」が開かれている(1月29日まで)。
 その一人瀬戸照はコマーシャルの世界でイラストレーターとして出発した。その後子供向けの科学絵本の絵を描いたり、雑誌のイラストを描いたりしている。瀬戸の特徴は徹底的な細密画で、枯れた植物を描いたり病気の果物を描いたり、石ころを描いたりしている。それも極めて写実的に。すると、いつの間にかイラストの範疇を離れて、ファインアートの世界に移行しているように見える。少なくとも単なるイラストではない。
 以前、瀬戸の仲間のイラストレーターが、あいつのやっているのは博物学だよと言っていた。うまい言い方だ。もちろん博物学そのものでないことは当然だが。
 今回の細密画3人展は、ほかに田嶋徹、深津真也が参加している。瀬戸照の個展は5月に予定していると画廊の方が言われていた。
 瀬戸は、枯れた薔薇や椿の花、石や化石を描いている。

サントリーワイナリーのジャリ石

能登の石

化石(シダ)

枯れた薔薇

枯れた椿の花
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以前書いた瀬戸照に関するエントリー
優れた職人芸 瀬戸照展(2008年9月25日)
3人のイラストレーター(2007年11月2日)
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スーパーリアリズム−細密画3人展−」
2011年1月17日(月)−1月29日(土)
11:00〜19:00(最終日17:00まで)
日曜休廊
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スパンアートギャラリー
東京都中央区銀座2-2-18 西欧ビル1階
電話03-5524-3060
http://www.span-art.co.jp/