ギャラリー川船の日比野絵美展を見る

 東京京橋のギャラリー川船で日比野絵美展「版画と生活」が開かれている(10月12日まで)。日比野絵美は1986年神奈川県生まれ、2009年に日本大学芸術学部美術学科版画コースを卒業し、2011年同大学大学院芸術学研究科造形芸術専攻博士前期課程を修了している。2011年に藍画廊で初個展、以来毎年藍画廊で個展を繰り返している。

 日比野絵美は金属版画(カーボランダム)という手法で版画作品を作っている。自宅にあるプレス機が一辺30cmと小さいこともあり、それで刷った作品を組み合わせて大きな作品にしている。

 基本的に単純な形を組み立てているのだが、それでいて多彩な形態の作品に仕上げているのが見事だ。作品を形作る個々のピースは不揃いでありながら、それらが組み合わさって美しいリズムを作っている。

 日大芸術学部の版画には高浜利也、笹井裕子という優れた教師たちがいる。日比野は彼らの衣鉢を継いでいると言って良いだろう

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日比野絵美展「版画と生活」

2024年9月30日(月)-10月12日(土)

11:00-18:00(日曜休廊)

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ギャラリー川船

東京都中央区京橋3-3-4 フジビルB1F

電話03-3245-8600

http://www.kawafune.com