東京銀座の藍画廊で福田正明個展「考察―オタクについて―」が開かれている(3月14日まで)。福田は1986年神奈川県生まれ、和光大学を卒業している。初個展はギャラリー坂巻、最近はここ藍画廊でもう数回個展を開いている。
福田は流行りの若い娘の美人画を描いているように見えていたが、タイトルの「オタクについて」にあるように、コミケ(コミックマーケット)でコスプレをする娘たちを描いている。コスプレとは「漫画やアニメ、ゲームなどの登場人物やキャラクターに扮する行為を指す」(wikipedia)。福田は実際にコミケを訪れて、コスプレーヤーを撮影し、それを元に描いている。画面に書かれた台詞は、コスプレ元のアニメなどの登場人物たちの台詞だという。
そういわれてよく見ると、描かれている娘たちは特に理想化されていることもなく、現実のコスプレーヤーを描いているのがよく分かる。タイトルに「考察」とある通り、福田の彼女たちへの愛情と批判がきちんと描かれている。
他に例を見ない福田のユニークな仕事に注目したい。
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福田正明個展「考察―オタクについて―」
2022年3月7日(月)―3月14日(土)
11:30-19:00(最終日は18:00まで)
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藍画廊
東京都中央区銀座1-5-2 西勢ビル3階
電話03-3567-8777