モニカ・ヴィッティ主演の映画『スエーデンの城』の音楽の思い出

f:id:mmpolo:20220208085233j:plain

 

 時事通信が2月3日にモニカ・ヴィッティの訃報を伝えていた。

 

【AFP=時事】イタリアの女優モニカ・ヴィッティさんが死去した。90歳。文化相が2日、発表した。ヴィッティさんは、ミケランジェロ・アントニオーニ監督作品への出演で知られる。

 ローマ生まれ。そばかすと金髪が特徴的だった。ここ数年は老衰のため、公の場から遠ざかっていた。

 アントニオーニ監督に見いだされ、1960年の『情事』で世界的な名声を得ると、60~70年代に数多くの作品に出演。80年にも再び同監督の『The Mystery of Oberwald(英語原題)』に起用されたが、以後の出演作品は減っていた。

 

 私は高校生のころ、モニカ・ヴィッティ主演のロジェ・バディム監督作品『スエーデンの城』を見ていっぺんに彼女のファンになった。映画はサガンが原作だった。その後モニカ・ヴィッティが主演したアントニオーニ監督の映画『情事』や『太陽はひとりぼっち』、「赤い砂漠」、ルイス・ブニュエル監督の『自由の幻想』を見たが、それらはモニカ・ヴィッティを目的に見たのではなく、監督に惹かれて見たのだった。

 モニカ・ヴィッティを主目的に見たいと思ったのは、『唇からナイフ』というアクション映画だったが、上映されることがなく、まだ見ることができないでいる。これの原題が『Modesty Blades』で直訳すれば、しとやかな刃とか、内気な刃、上品な刃ということになる。それが気に入って、自分のハンドルネームを、Modesty Masayoshi Polo略してM. M. Poloとした。Poloル・クレジオの処女長篇『調書』の狂っている主人公アダム・ポロから採った。

 さて、最初に見た『スエーデンの城』である。その映画音楽が気に入ってサウンド・トラックのドーナツ盤を手に入れた。作曲はレーモン・ル・セネシャル、A面が「スエーデンの城」、B面が「恋の終末」となっている。どちらもYou Tubeで聴くことができる。このB面のピアノが好きで何度も聴いたのだった。

 

スェーデンの城 / レイモン・ル・セネシャル - YouTube

 

恋の週末 / レイモン・ル・セネシャル - YouTube

 

 ほかにヨーロピアン・ジャズ・トリオが演奏しているアルバム『スウェーデンの城』があるが面白くない。また、「映画音楽全集」などに「スエーデンの城」が収録されているが、サウンド・トラックのドーナツ盤のA面だけを取り上げたもので、B面の「恋の終末」は収録されていない。

 映画の題名の「スエーデンの城」の表記に50~60年昔を感じる。当時祖母もデバートと言っていて、「パ」が発音できなかった。日本人全体が「ウェ」の発音ができなかったのだろう。