コバヤシ画廊の浅葉雅子展を見る

 東京銀座のコバヤシ画廊で浅葉雅子展が開かれている(11月6日まで)。浅葉は1982年、女子美術大学日本画専攻を卒業。2003年にKONSTFACK(スウェーデン国立デザイン工芸芸術大芸術専攻)で学んでいる。1996年に銀座スルガ台画廊で初個展、2011年からはコバヤシ画廊で毎年個展を開いている。

 浅葉は初め春草の落葉などを引用していたが、現在は浮世絵の春画をアレンジして作品を作っている。歌麿などの春画を引用し、そこに現代の女性の風俗を重ねている。春画を引用しているのだが、ソフィストケイトされた作風で、とても上品なものだ。色彩も形も美しい。

 だが、不穏な要素もある。登場人物の手足の指に血が付いている。これは××を意味するのだろうかと大人の私は考えてしまう。浅葉に聞けばいいのだが、シャイな私にはそれができかねた。

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ギャラリーのホームページより

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 線描された春画と重ね合わされた現代の女性との関係を考えるのも興味深いだろう。会期は2週間ある。ぜひ見に行って考えてみてほしい。

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浅葉雅子展

2021年10月25日(月)―11月6日(土)

11:30-19:00(日曜日休廊、祝日開廊、最終日17:00まで)

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コバヤシ画廊

東京都中央区銀座3-8-12 ヤマトビルB1

電話03-3561-0515

http://www.gallerykobayashi.jp/