コバヤシ画廊の渋谷和良展を見る

 東京銀座のコバヤシ画廊で渋谷和良展が開かれている(10月9日まで)。渋谷は1958年東京生まれ、1981年に東京藝術大学美術学部油画科を卒業し、1983年に同大学大学院美術研究科版画専攻修士課程を修了している。2002年から1年間、文化庁在外派遣研修員としてドイツベルリン芸術大学およびマールブルグ大学にて研修。

 1996年に柳沢画廊で初個展、その後ドイツや日本各地の画廊で個展を行い、2019年からは毎年コバヤシ画廊で個展を開いている。

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 今回画廊の正面の壁に大きな正方形の作品が展示されている。S130号くらいの大きさか。画廊の入口を入らないので、木枠から外して持ち込み、画廊で木枠に張り直したという。この作品がとても良かった。右手の壁には横長の大きな作品が展示されている。少し野見山暁治を連想させて、これも良かった。

 渋谷は三浦半島の海に面した地にアトリエを構えているという。どちらの作品も海のイメージが描かれているように見える。抽象的作品でありながら、海のイメージから作品を成立させている。気持ちの良い個展だった。

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渋谷和良展

2021年10月4日(月)―10月9日(土)

11:30-19:00(最終日17:00まで)

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コバヤシ画廊

東京都中央区銀座3-8-12 ヤマトビルB1

電話03-3561-0515

http://www.gallerykobayashi.jp/