ギャラリーなつかの安田昴史個展を見る

 東京京橋のギャラリーなつかで安田昴史個展が開かれている(10月9日まで)。本展は「たまびやき」の大学院生による選抜展。「たまびやき」は、毎年ギャラリーなつかで開かれる多摩美術大学および大学院工芸専攻の陶/選抜作品展だ。

 安田は2020年多摩美術大学美術学部工芸学科陶プログラムを卒業し、現在同大学大学院陶研究領域博士前期課程2年に在籍している。

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 安田は陶で複雑なオブジェを作っている。2次元の非ユークリッドの馬の鞍型空間のような造形だ。とても複雑な空間を作っている。あらかじめドローイングを描くのか訊くと、描いているというが持ってきてなかったので見られなかった。どんなドローイングなのだろう。

 1枚の陶板を歪ませて、くねるような空間を作り、表面に釉薬をかけてまたそれを削り、面白いマチエールを生み出している。

 安田の言葉、「物質がある状態から別の状態に移り変わってゆく境界、そこに蠢く力に惹かれている。つくる中で無機物へ宿りゆく生命体を演出し、楽しんでいる」。

 なるほど、古生代から中生代にかけて繁栄したアンモナイトが形を複雑化していった進化の例を思い出した。

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「たまびやき」安田昴史個展

2021年10月4日(月)―10月9日(土)

11:00―18:30(最終日は17:00まで)

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ギャラリーなつか

東京都中央区京橋3-4-2 フォーチューンビル1F

電話03-6265-1889

http://gnatsuka.com