ギャラリーなつかの塩澤宏信展「妄想内燃機工匠−京橋倉庫−」がおもしろい


 東京京橋のギャラリーなつかの塩澤宏信展「妄想内燃機工匠−京橋倉庫−」がおもしろい。塩澤は1962年東京生まれ、1987年に多摩美術大学絵画科油画科陶芸教室を卒業し、翌年同油画科研究生を修了している。
 作家の言葉。

「生物」と「内燃機」の持つ、それぞれの機能美を融合するべく想像する。
するとそこには、仕様書が発生し、性格や感情を備えた形象が浮かび上がる。それらの妄想を、陶芸の手法を用いて工作し、虚構の事象を具現しました。

 何やら難しいことを言っているようだが、恐竜とオートバイを合体したものを作っているのだ。恐竜の形態とオートバイのとくにエンジンの形態にこだわりがあるらしく、ヴィンテージバイクらしい形をかなり正確に再現しているようだ。
 しかし特に驚いたのは、エンジン部分も含めて細部まで陶で作っているということだ。金属はほとんど使われていない。そう教えられて実物を見れば本当に驚いてしまう。陶でここまで作ることができるのか!







 今回ギャラリーなつかとなつかの小スペースC-Viewで展示されているが、C-Viewでの展示は10月13日まで3週間続けられるという。驚くべき精巧な陶の恐竜バイクを見てほしい。そういえば、山口晃も馬とオートバイの合体した絵を描いていたが。
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塩澤宏信展「妄想内燃機工匠−京橋倉庫−」
2012年9月24日(月)〜9月29日(土)ギャラリーなつか
同 9月24日(月)〜10月13日(土)ギャラリーなつかC-View
11:00〜19:30(土曜日〜17:00)日曜休廊
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ギャラリーなつか&なつかC-View
東京都中央区京橋3-4-2 フォーチュンビル1F
電話03-6265-1889
http://homepage2.nifty.com/gallery-natsuka/