竹橋の東京国立近代美術館に吉原治良展を見に行く。
具体美術協会のリーダー、アンフォルメルの画家としてミシェル・タピエに評価される。
始め具象画を描くがつまらない。一瞬アンフォルメルで輝き、ついで山口長男に近い抽象を描くが、山口の高さとは二回り違う。
晩年トレードマークになった大きな円を描く。
こうして回顧展を見るといろいろと分かるものだ。
晩年の円を含めて吉原の絵画は2流だ。具体美術協会のリーダーとしてのみ歴史に残ることになるだろう。
しかし、「具体」も「もの派」も一体何だったのだろう。
大きな意味のある運動だったとはとても思えない。