東京神田のギャラリーN神田社宅で江口暢彌展「ニアリーイコール?ノットイコール?」が開かれている(5月29日=今日まで)。江口は1997年に多摩美術大学大学院美術研究科を修了している。もともとは日本画を学んでいた。5年前からスペインに渡り、スペインで活動しているが、久しぶりに日本で個展を開いた。
江口の言葉をギャラリーのホームページから紹介する。
私は間(あいだ)に関心を持っています。/イエスか?ノーか? あちらなのか?こちらなのか?/人が自動的に分けてしまうこの反応が私には無いことに気が付きました。/AとBの間にあるもの、AでもありBでもあるもの。/つまり絵画であり彫刻でもあるもの、また本物でもあり偽物でもあるもの。/本当にそれらは明確に分けられるものでしょうか?/それを表す明確な言葉が無い存在について関心を持って制作し続けています。/もしかしたらそれは「橋」のようなものと言えるかもしれません。//私たちが私たちの生活と世界を理解するために分類したカテゴリーとその認識に焦点を当てており、疑いをまき散らし曖昧さを意図的に作り出しています。/そうすることで新しい視点から「現実」を見ることを促したいと考えています。
小品が壁面に多数展示されている。正方形の平面作品に見える。それを斜めから見れば厚みがあり、平面に見えた者が曲面からなっている。木を加工して媒体を作りそれに彩色して作品にしている。これは平面なのか? 立体なのか? それが展覧会タイトルの由来らしい。
ほかにその小品を2点壁に並べ、それを平面作品として描いたものもあり、さらにその実物と平面作品をだまし絵のように並べて見せている。
会期が今日までなので急いで行ってみてください。
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江口暢彌展「ニアリーイコール?ノットイコール?」
2021年5月15日(土)―5月29日(土)
13:00-20:00(最終日18:00まで)日月祝日休廊
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ギャラリーN神田社宅
電話080-3060-7809
gallery N △△△ 現代アート ギャラリーN (f-g-n.jp)
JR神田駅東口から徒歩2分
東京メトロ銀座線神田駅1番出口から徒歩2分