ギャラリーGKの柴田和「入札展示会」を見る

 東京銀座のギャラリーGKで柴田和「入札展示会」が始まった(5月14日まで)。柴田は1934年生まれ、帝国美術学校(武蔵野美術大学の前身)を卒業。1960年代、美術グループ乱立の時代はネオ・ダダのメンバーらとも一緒に活動していた。1963年、最後の読売アンデパンダン展で出品拒否を受ける。翌年から空間創りを街中に移し、環境美術の提唱者となる。しかし、大阪万博前後から渓流釣りのフライフィッシングにのめりこんでいく。それが20年前後も続いた。その間もデザインと設計建築の会社を経営し、シバ・アートというギャラリーも開いていた。しばらく作品の発表からは遠ざかっていたが、ここ10年来再び都内のいくつもの画廊で個展を始めている。

 今回は入札展示会という形式で、55点を展示している。それぞれ、スタート料金は3,000円~、5,000円~、最高が28,000円~となっている。すべて2021年制作の新作だ。柴田の年齢(87歳)を考えるとこれは大したことだと思う。

 立体の小品はソーラーパネルを使っていて、天井の照明が壁面に反射して、その光を受けて支持体に組み込まれたライトが点滅するという代物。俺はテクノロジーは嫌いだなどと言いながら、こんなハイテク作品を作っている。

ソーラーパネルを組み込んだ立体作品



 繰り返すが、柴田は満87歳という後期高齢者なのだ。

     ・

柴田和「入札展示会」

2022年5月9日(月)―5月14日(土)

12:00-19:00(最終日16:00まで)

     ・

ギャラリーGK

東京都中央区銀座6-7-16 第一岩月ビル1階

電話03-3571-0105

http://gallery-gk1.jimdo.com