筑摩書房のPR誌『ちくま』に、ほしおさなえが「東京のぼる坂くだる坂」というエッセイを連載している。4月号は「相生坂、赤城坂」と題されて、神楽坂あたりを歩いてスケッチしている。
そのスケッチ=イラストがこれ。イラスト=九ポ堂とある。
右下に神楽坂下の交差点が丸で囲んで書かれている。交差点脇に安養寺がある。安養寺と交番の間の道を進むと左手に「途中で曲がる趣ある階段坂」がある。そこを登らないで直進すると三叉路になり三叉路を左折する。それが「瓢箪坂」で「坂の形状から名付けられた」とある。
安養寺
階段坂
瓢箪坂
瓢箪坂を右折し突き当りを左折する。右手に2本の平行する下り坂があり、二つで相生坂、別名が二つ並んでいるので鼓坂という。坂を降りないでこの道をまっすぐ進むと突き当りに「ジグザグ小道」があり、建設中の工事現場を右手に細い路地を道なりに進む。井戸がある小さな広場に出る。そこは高台になっていて右手が崖になっている。左手が赤城神社だ。
相生坂
小さな広場の井戸
崖下を見る
赤城神社の摂社があり、これは「八耳神社、出世稲荷神社、東照宮」と看板がある。そこから崖下へ下る石段がある。
下りの石段
下ったところから石段を見上げると赤城神社が見える
石段を下ったところをクロスしているのが赤城坂。石段の先は北参道で「ずっとまっすぐ見通しよい道」とある。赤城坂は右に下っている。この交差点をイラストでは「第1のくねりポイント」と呼んでいる。その先にまた緩いクランク状の坂道が続き、「第2のくねりポイント」とある。
見通しのよいまっすぐな北参道
赤城神社を振り返る
第1のくねりポイント
第2のくねりポイント
ほしおはさらにこの先の飲み屋に入っている。昔別れたお父さんが最後に住んでいた飲み屋だという。最初に訪れた相生坂も父が最初に住んだ坂だったという。
私は飯田橋から続く神楽坂通りまで戻る。通りに面してアユミギャラリーが入っている建物がある。「建築家高橋博設計。英国ハーフティンバー風木造建築」とイラストに書かれている。ついでに赤城神社の正面まで行ってみる。
アユミギャラリーの建物
このエッセイには、ほかにかもめブックスという本屋と、かつてダンナが住んでいたという一水寮が紹介されている。一水寮は「高橋博設計、元々は大工寮。現在は店舗、事務所として使用されている。登録有形文化財」とある。今回どちらも見なかった。
くねっている=ジグザグしているのは古い道だから。赤城坂の先に、10年以上前に現代美術を扱うギャラリーが数軒まとまって入居している古いビルがあり、何度か通った記憶がある。
坂道を登ったり下ったりしたので結構疲れたのだった。