VOCA展、東京藝大の企画展、日本アンデパンダン展を見る

 上野の森美術館VOCA展が開かれていた(3月30日まで)。東京藝大美術館で同大学大学院の学生たちのキュレーションによる企画展「Seize the Uncertain Day ――ふたしかなその日」が開かれている(4月5日まで)。さらに六本木の国立新美術館日本アンデパンダン展が開かれている(4月3日まで)。これらを1日で回ってきた。
 VOCA展は撮影が許可されていないが、今年もあまり感心しなかった。とくにVOCA賞は毎回疑問を感じてしまう。篠原愛の「サンクチュアリ」が展示されていた。現在開催されているギャラリーMoMo両国の篠原愛展にも同じ絵柄のものがあったのでギャラリーに問い合わせると、同時期に開催されるVOCA展と個展の両方に展示するため、同じ下絵からほとんど同じ作品を2点描いたとのことだった。
 東京藝術大学美術館の陳列館では、同大学大学院の学生たちのキュレーションによる企画展「Seize the Uncertain Day ――ふたしかなその日」が開かれていた。アラーキー森山大道中平卓馬、米田知子、川内倫子らの写真が見られたが、面白かったのは城戸みゆきの小さな屋根のインスタレーションと、久門剛史のオブジェだった。
城戸みゆき



 ここでは城戸みゆきの作品について、会場で配布されたテキストを引く。

城戸は日常の中で見逃されてしまうような事象に着目し、身近な素材を使用してインスタレーションを制作する。宙に浮かぶ無数の屋根は、ひとつひとつが紙で折られたものであり、繊細にゆらめく風景を描き出す。作家が2010年に韓国で滞在した際に本作の原型が制作され、翌年、福島県会津市での芸術祭に向けて再制作された。(後略) (テキスト=峰岸優香)

↓久門剛史



 つぎに久門剛史の作品について、

……《らせんの練習》(2013−2017)では、螺旋型のスロープの上を鉛の芯が単調に回転する。スロープのある箇所が段差になっており、その段差によって鉛の芯は落ち、再び円を描き始める。円環する時間に内包される微小の「ズレ」、そうしたミクロな事象に気づける「知覚の解像度」をもつための運動が示されている。(テキスト=黒沢聖覇)

 国立新美術館日本アンデパンダン展を見た。


木村勝明:木村さんは10年来のmixi友だちだ。

荒川明子:以前銀座の画廊で何度か個展を見たが、最近はアンデパンダン展でしか見る機会がない。
 「1960年代の作品」という企画があり、50年前の作品が並べられていた。

井上長三郎「戦友」

上原二郎

菅沼立男:菅沼さんはわが山本弘の古い友人だ。最近作は巧みになっているが、昔の作品は不器用だけれど良かった。セザンヌを研究していたんだ。