横浜美術館で「村上隆のスーパーフラット・コレクション」が開かれている(4月3日まで)。3月31日に見に行ったら木曜日休館となっていた。それで改めて翌4月1日に足を運んだ。アンゼルム・キーファーの立体作品が見たくて行ったのだったが、キーファーはもちろん、コレクションの質の高さに圧倒された。
入口を入ってすぐのロビーにキーファーの立体3点が設置されている。大きすぎて玄関から入らなくて分解し、キーファーのスタッフ立会で再構成したという。「ソルカパ」「神殿破壊」「セフィロト(生命の樹)」と題されている。意味は分からない。一番大きな「ソルカパ」は戦闘機らしきものの一部がガラスの箱に入っている。いずれも2010年制作とあった。
ついで奈良美智の馬車(馬×)みたいな立体がある。奈良はほかにも大きな少女像や人形なんかの立体作品があった。何度見ても奈良の作品を評価できない。
ヘンリー・ダーガーの大きな作品があった。こんな大きな作品を描いていたとは知らなかった。ダーガーについては、会田誠の秀逸な見解を紹介したことがある。ダーガーが実際に少女を殺したことがあったのではないかという指摘を。
小泉明朗の9分ほどの映像作品がすばらしかった。出撃する特攻の兵士を演じる俳優に演出家が何度も何度もダメを出す。俳優は最後に号泣してしまう。
書もよく分からないが凄そうなのがたくさんあった。井上有一とか。
写真の茶碗は、荒川豊蔵(左)と川喜多半泥子
でかい獅子のような立体は、台湾のジャン・ホァンの「ヒーローNo.1」
ロビーの奥には小部屋があり、リー・ウーファンのインスタレーションが設置されていた。リーについても私は評価できない。
ほかにも蕭白や白隠、魯山人、アラーキー、中村一美、篠山紀信、ホルスト・ヤンセンなどなど、すごい作品が並んでいた。村上隆の審美眼は本物だ。
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「村上隆のスーパーフラット・コレクション」
2016年1月30日ー4月3日
10:00ー18:00(木曜日休館)
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横浜美術館
横浜市西区みなとみらい3-4-1
電話045-221-0300
http://yokohama.art.museum