霜柱と冬の花


 霜柱が立っていた。『俳句歳時記』(角川ソフィア文庫)によれば、「霜柱を何の不思議もなく見ているがこれほど盛んに霜柱が立つのは世界中でも日本だけで、特に関東ローム層地域に顕著である」とあった。私の田舎の長野県南部でも、山あいなど赤土地帯に背の高い霜柱がよく立っていた。


霜 柱 は が ね の こ ゑ を は な ち け り    石原八束


 福寿草の蕾が開き始めた。


福 寿 草 家 族 の ご と くか た ま れ り    福田蓼汀



 カンアオイの蕾も口を開いている。カンアオイは超絶地味な花だ。日本固有種であるギフチョウの幼虫の食草として知られている。